#09 自然治癒力を引き出す東洋の知恵

「ナチュラル&オルタナティブ ヘルスブック」第9号(東洋編)をテーマに、東洋医学的な代替医療の魅力について語ります。編集長の高橋さんと聞き手の川村さんが、現代医学とは異なるホリスティックな視点で、自然治癒力を高める生活スタイルや実践方法について掘り下げていきます。特に、上野圭一先生による巻頭記事「命の質を高める生き方と東洋の代替療法」や、東洋医学が持つ「全体を捉える視点」が、現代の私たちの暮らしにどのように役立つのかを分かりやすく解説します。

【出演者】
川村さん:司会
高橋さん:「ナチュラル&オルタナティブ ヘルスブック」編集長、株式会社ほんの木代表


川村さん:
皆さん、こんにちは。
今日も「健康やり直し倶楽部」として、「ナチュラル&オルタナティブ ヘルスブック」第9号を中心にしたお話を、編集長の高橋さんと一緒に伺っていきたいと思います。
高橋編集長、よろしくお願いします。

高橋さん:
よろしくお願いします。

東洋編のテーマと西洋編との違い

川村さん:
前回は、「心と体と生命を癒す 世界の代替治療法 西洋編」についてお話を伺いました。
今回は、「ホリスティックに癒し、治す 世界の代替療法 東洋編」ということで、東洋編における代替医療の考え方を切り口に、編集長に様々お尋ねしたいと思います。
この東洋編には、食の考え方、休息の仕方、入浴の仕方、漢方に近い話など、身近な要素が散りばめられていると思いますが、読者の皆さんに最も伝えたい、この号の核心となるポイントは何でしょうか。

高橋さん:
世界の代替療法として、前回の第8号と今回の第9号で「こんなものがあるよ」と紹介する企画を進めました。
1冊ですべてを紹介するにはボリュームが大きすぎたため、2冊に分けることにしたのです。
その際、分かりやすさを重視し、馴染みのあるものとないものを大まかに分けた結果、私たちが住むアジアを中心とした「東洋」と、それに対する「西洋」という形で区分けすることができました。
「西洋編」と「東洋編」に分けることで理解しやすくなるため、このような形にしたのが当時の経緯です。
西洋編は、一見馴染みがありそうでも、実際の日常生活ではあまり触れる機会のないものが多いかもしれません。
一方、東洋編は、日常生活の中で意識したり考えたりできる、より身近なものが集まっているという印象があります。

川村さん:
漢方、気功、つぼといった言葉は比較的よく耳にするので、馴染み深いですよね。
そういった親しみやすさを手がかりに、内容を展開されているのでしょうか。

高橋さん:
そうですね。
東洋編としてまとめるにあたり、改めて東洋の代替医療とは何かを考えました。
その結果を体系的に捉え、お話を伺ってまとめたのが、巻頭の上野圭一先生による「命の質を高める生き方と東洋の代替療法」です。

巻頭特集:上野圭一先生が語る「命の質を高める生き方」

川村さん:
上野先生に巻頭を飾っていただいたのには、何か特別な狙いがあったのでしょうか。

高橋さん:
上野先生は、様々な代替療法を大局的に理解されている方なので、全体を語っていただくには最も適任だと考えました。
実際に話をお聞きして、私自身も大変勉強になりました。

川村さん:
私も上野先生の巻頭記事を読ませていただき、以前読んだ青木新門さんの『納棺夫日記』の一節と非常に重なる部分を感じました。
「死ぬとだんだん透き通ってきて、最後にはある種の輝きを持って生き物はなくなっていく」というような内容でしたが、上野先生の文章にも同様の表現があり、生命が浄化されていくプロセスには共通項があるのだと感じました。
その共通項の中で、何かを癒やしたり治したりするということは、西洋も東洋も本質的な違いはなくあるのでしょう。
しかし、あえて東洋という枠組みの中で、地域や風土といった様々な要因から、より効果的な方法として長い時間をかけて練り上げられた治療法が、中医学、漢方、気候といったものに派生していった、ということなのでしょうか。

西洋医学と東洋医学の共通項「自然治癒力を高める」

高橋さん:
全体を通して共通して言えることは、「自然治癒力を高める」という言葉に尽きます。
人間が本来持っている自然治癒力をいかにして復活させ、高めていくか。
そして、それを高めることによって、例えば不定愁訴や体の不調を自ら整えていく。
そのために何をしていくかということを、それぞれの専門家の立場で説明していただいたのが、例えば気功であり、つぼであり、あるいは漢方薬のような煎じ薬といった形です。
一つ一つのアプローチは異なっても、共通しているのは「いかにして自然治癒力を高めていくか」という点に集約されると考えています。

川村さん:
その点は記事の随所に感じられました。
例えば、帯津良一先生の気功のように、ある種の体操ではないですが、充実した運動で自然治癒力を高めるという考え方や、安保徹先生の「病気を治す医療の本質を考える」という記事では、やはり体温が高い方が良く、36.5度前後を保っている方が健康な場合が多いというお話がありました。
私も実際、体温はだいたい36.5度前後です。

高橋さん:
それは比較的高いですね。

川村さん:
運動を始めてから体温が上がり、体調も良くなったという実感があります。
病気や治療が直接の原因ではないのですが、これらの記事を読んでいると、結果として治癒力を高めることが健康に直結する、非常に大きな要因なのではないかと改めて感じました。
そういった中で、「病気と老化を防ぐ」という意味での全体的な思考として、日常生活をどのように送るかという点は、この東洋編において重要な要素になっているように思いますが、いかがでしょうか。

高橋さん:
おっしゃる通りです。
そのために何をしたら良いか、何をすべきかというところは、それぞれのライフスタイルや日常生活に合わせて考えることができます。
毎日お茶を飲んでいる方なら漢方茶はとても良い方法ですし、体を動かしている方なら気功を取り入れることもできます。
つぼ押しなども、その延長線上にあると思います。

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