「ほんの木は何をする会社」なのか

本年6月6日、ほんの木は3 7 年目を迎えることができました。
これもひとえに私どもを支えてくださるお客様のお陰と、心より感謝申し上げます。
今後もどうぞ末永くよろしくお願いいたします。

 さて37年目のスタートを考えていたら、私が39歳の時のことを思い出しました。その頃の私は、本作りもようやく一人前かなと実感でき、仕事も落ち着いて一歩引いて考える余裕が出てきたところでした。それまでは、ただひたすら目の前の仕事を終わらせることに精一杯で、周りを見渡す余裕などありませんでした。
 そんな折、大学時代の夢がふとよみがえってきました。「医者になること」を目指していた私は、二浪まで挑戦しましたが合格できませんでした。私立の医学部に行く家計の余裕はなく、それ以上浪人もできず結局工学部に入学しまた。
 大学卒業後は、株式会社IHIに入社して火力発電の設計に携わりました。しかし2年後の4月には会社を辞め、ほんの木設立準備にいそしんでいたのです。そして1986 年6月6日、ほんの木が誕生しました。設立当時は26歳。そこから39歳まで13年間、仕事三昧の生活を送っていました。
 ある日、「群馬大学医学部で社会人枠募集を実施、受験科目は小論文と面接試験」という新聞記事を発見しました。仕事がひと段落したのと、成就できなかった学生時代の夢が重なって「医師になる」ことへの願望が一気に高まりました。家族にも説明して一応の了解は得られました。合格したら平日は勉強して、週末はほんの木の仕事をしようと本気で考えていました。結局、願書を取り寄せたものの、ボスの柴田さんから止められ医学部受験という夢は叶いませんでした。
 そんなこともあったなと思いつつ、37年目スタートの今、改めて「ほんの木は何をする会社」なのかを考えています。今まで、「市民のための出版社」「漢方入浴剤の販売」「安心安全な食べ物・生活雑貨の通販」と、その時々に応じて旗印を掲げてきました。
 これから新たにほんの木が挑戦する大テーマは、「一人ひとりが存在感を実感できる社会を作る」こと。その中で、「私たちができることは何か」を本気で考え、実行していきたいと思います。


高橋利直

1959 年生まれ。大学では工学部電子工学を専攻。1984 年大卒後IHI に入社。火 力発電所の制御設計に携わる。1986 年3 月にIHI を退社。4 月から頭とお金を提供してくれた創業者柴田さん、体と汗を提 供した私、他1名でほんの木設立の準備が スタート。1986 年6 月に、株式会社ほん の木創業。2003 年より代表取締役。



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