• 2021年3月15日
  • 2021年8月23日
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第2話 ワールドオリエンテーション その1

 つい最近、かつて私の学校で担任をしていたことのある卒業生と出会った。「あ、ファンデンヒューヴェル先生でしょう。僕のこと覚えていますか」いや、覚えていない、、、。でも、その卒業生が自分のことを話している表情を見たり、言葉に耳を傾けているうちに、ずっと昔の情景が蘇ってきた。ロバートというその卒業生が、私のクラスで起きた出来事の思い出を話してくれると、さらにまたいろいろなことが頭に浮かび、その時のクラ […]

  • 2021年3月15日
  • 2021年8月23日
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第2話 親から子へ、大人から子どもへ

 母親になったことのある人は、子どもが産まれたその瞬間、全てが、自分中心の生活から、子ども中心の生活に変わらざるを得ないことに気づいたことがきっとあると思います。何しろ、その瞬間から、誰かが手をかけて、ミルクを飲ませ、抱き上げ、オムツを変えてお尻を拭い、静かな場所に寝床を用意して、室温に合わせて暑すぎないように寒すぎないようにかけ物をしてあげ、とその子の面倒を何から何まで見てあげなければならなくな […]

  • 2021年3月1日
  • 2021年8月23日
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第1話 3つの「ない」が私のスタート

 念願の渡蘭から4年。短い時間のようにも思えるが、あらゆる経験と目まぐるしい心の変化でつまった月日となった。当初は、先が想像しきれないからこそ、不安も抱きようがなかった。  日本の公立小学校の先生から、オランダの教員養成学校の学生へと立場を変えた私は、環境が変わることで、それまで見えていなかった自分ばかりが見えてくるということは、このときはまだ知る由もない。カルチャーショックどころか、自分ショック […]

  • 2021年3月1日
  • 2021年8月23日
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第1話 イエナプランとの出会い

 オランダでは1985年まで4歳から6歳までの子どもたちの幼稚園があった。幼稚園は、もっと前には「保育学校」と呼ばれており、この名前からもわかるように、そういう小さい子どもたちのための「学校」(教育の場)があったというのが興味深い。当時は、4歳児5歳児には就学の義務はなかった。 そこで働いている保育士(当時幼稚園で働いているのは女性の保育士だけだった)たちは、皆、幼児教育養成校(Kleuter O […]

  • 2021年3月1日
  • 2021年8月23日
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第1話 雪、それとも学校?

 雪が降ってる。どんな風にって? 見渡す限り真っ白になるくらいだ。オランダだって滅多にこんなことないんだよ。今みたいにどんどんたくさん降ることって滅多に無いんだ。でも、今は、雪が何センチも積もってる。  雪が降ることが少なくなったので、子どもたちは、みんな、雪車(そり)の乗り方も雪合戦の仕方も知らない。自分がちょっといい子だなと思っている女の子を雪だらけにしてしまうこともね…今時の子どもたちは、そ […]

  • 2021年3月1日
  • 2021年8月23日
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第1話 なぜイエナプランに惹かれたのか

 確かに、自分でもよく考える問いだ。オランダにあるすべての小学校のうち、たった3%がイエナプランスクールだというのに。私の職業歴の全てをとらえたイエナプランってなんだったのだろう。なぜ、私は、今のこういう自分になったのだろう。  第2次世界大戦が終わって7年後、私は、ドイツとの国境に近い小さな村で生まれた。オランダは、当時、戦災からの復興に忙しく、人々は、袖を捲し上げたような働きぶり、文句を言わず […]

  • 2021年2月28日
  • 2021年8月23日
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第1話 ホンモノは生きている

 待望の初孫が生まれて1年半。生まれた時から、日に日に成長していく姿を微笑ましく楽しんでいたのも束の間、この可愛い盛りの孫を連れて、娘夫婦がニュージーランドに移住すると言い出しました。なんてこと! 心の中でそう叫びつつも、子どもの選択に親が反対したところで、何かいい結果が出る試しはないのだからとも思うのです。  「そんなに遠くにいってくれるな」と叫びたくなる気持ちと、「まあ好きにしてごらん」という […]

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