雪、それとも学校?

 雪が降ってる。どんな風にって? 見渡す限り真っ白になるくらいだ。オランダだって滅多にこんなことないんだよ。今みたいにどんどんたくさん降ることって滅多に無いんだ。でも、今は、雪が何センチも積もってる。

 雪が降ることが少なくなったので、子どもたちは、みんな、雪車(そり)の乗り方も雪合戦の仕方も知らない。自分がちょっといい子だなと思っている女の子を雪だらけにしてしまうこともね…今時の子どもたちは、そんなことやってみたこともないんだ。

 それが、今、積もっているんだよ、何センチも。やっとね、やっとのことでまた本当の冬がやってきたって感じだよ。なんていい気持ちなんだろう。こんな雪景色に、楽しい気分にならない人なんているのかな。子どもたちはきっと嬉しくて仕方がないはずだ。

 そして、冬の雪遊びにもってこいのこの瞬間に、学校がまた再開されることに(*コロナウイルスのために休校中だったので)。そんなの考えられないと思うな。学校を開いてどうするっていうの?せっかく雪の中で転げ回って遊べるっていうのに、また学校の席にじっと座っていなくちゃいけないのかな。

 僕がまだ教員養成大学の学生だったとき、今も覚えているけど、雪が降ったので学校を1日サボったことがあった。友達数人と一緒に自動車に乗って、大学には行かなかったんだよ。

 みんなで雪の中を散歩することにしたんだ。最高の思い出だな。まだ誰も踏んでいない、降ったばかりの真新しい雪の上をみんなで歩いた。素晴らしい雪景色と、素晴らしい静けさだった。

 最後に、みんなで協力して、4人ぐらいが中に入って座れるイグルー(雪の小屋)を作った。1日大学に座っているよりも、ずっとずっとたくさんのことを学んだ。

 もちろん、イエナプランスクールは子どもたちの経験を使って教育を始めるものだ。子どもたちのグループの中で生きていることを出発点として教育をする。

 イエナプランナーは、”生きた教育”をする人たちだ。

じゃあ、イエナプランスクールに通う子どもたちは、雪が降っていたら学校にはいかなくていいんだろうか。雪が降る日は、一日中外で遊ばせておかなければいけないんだろうか? ノー、もちろんそんなことじゃない!

 まずは最初に、子どもたちと一緒に雪だるまを作ったり、思いっきりはしゃいで雪の中で転げ回るといい。でも、一旦教室に戻ってきたら、雪についてみんなで対話をしてみるんだ。

 雪ってそもそも何なの? どうして雪が降るの? 雹(ひょう)との違いってなに? グリーンランドに住んでいるイヌイットの人たちって、雪を表すのに7つの違う言葉を使うって聞いたけど、本当なの? 雪は水よりも重いの? 雪の温度ってどれくらい? 雪の中に裸足でどれくらいの時間立っていられるんだろう? 一番小さい雪の玉って、どれくらいの大きさなのかな?

 学校ではこんな風にして雪について学ぶんだ。教室に座っているグループの子どもたちの中に、今生きて起きていること、それに目を向けて、そこから教育を生み出していく。雪こそが、今、全てを結びつけるテーマなんだ。

 私たちは、それを言語に繋ぐことができる(例えば、雪という言葉はスペイン語や日本語やルーマニア語などでは何というんだろう、というふうに)。また、算数にも繋げられる(バケツに何個ぐらい雪の玉を入れられるか、など)。そして、実験もできる(雪は水よりも重いのか?)。それから、こんな風に目標を立ててみてはどうだろう。「私たちは自分で雪を作る」とね。

 でも、どうやって? 自分で雪を作っちゃうの? そんなことできるのかなあ? でも、スキー場にいくと、誰かが、時々雪を作っていたりするよね。

 人や動物や物事を子どもたちの方に近づけていくんだ。または、反対に、子どもたちを人や動物やものの方に連れていてはどうだろう。学校に雪を持ってくる? いやいや、学校の中で雪をテーマにする、っていう意味なんだけどね。雪は、もちろん、外に置いてきてね…。

 いや、ちょっと待って! ねえ、みんな、僕たち、どうしたら、教室の中で雪を保存して置けるかなあ? 誰かいいアイデアある?

続く

イエナプランを学ぶ人の必読書!
「イエナプラン
共に生きることを学ぶ学校」

 

 

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イエナプラン 共に生きることを学ぶ学校

フレーク・フェルトハウズ、 ヒュバート・ウィンタース 著 リヒテルズ 直子 訳

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