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体は間違いを起こしますか?【やさしい福田-安保理論 第3回】

自分で治す健康問題

やさしい 福田-安保理論 第3回

体は間違いを起こしますか?

監修 大内晃一

福田-安保理論では。発熱や症状を単なる「悪いもの」と見ず、加田多賀回復しようとする働きとして捉えます。大切なのは、症状をすぐに抑え込むことではなく、体が本来の力を発揮できるよう生活を見直すことです。

40代女性からの質問
インフルエンザなどで体が発熱するのは、ウイルスと戦うための働きだと思います。しかし、その熱が高くなりすぎて脳に障害を残したり、命に関わることもあります。体は間違いを起こさないと言われますが、これは体の間違いなのでしょうか?
安保先生の回答
人間というのは38億年続いてきた生命体の延長にあります。ですから、体はそう簡単に間違いを起こしません。間違うとすれば、体ではなく、生き方のほうなんですね。

無理を重ねたり、体の働きを妨げたりすれば、まれに病気に敗北することもあるでしょう。しかし、多くの人は本来、体に備わった力によって生き延びています。だから、体が間違うと考えるよりも、時には敗北する場合もある、というくらいに受け止めればよいのです。
発熱は、ウイルスと戦うための大切な反応です。ところが熱が出るとすぐに下げようとして、解熱剤を使い過ぎてしまうことがあります。熱を下げると、ウイルスと戦う力まで弱まってしまう。そこに注意が必要です。
インフルエンザについても、発熱そのものが悪いとみるのではなく、解熱剤の使い過ぎという問題を考えなければなりません。熱はある程度まで上がると、体が発刊して、自分の力で下げる仕組みを持っています。脳が簡単にやられてしまうほど、生命は弱くありません。
私たちの体には、マクロファージやリンパ球をはじめとする免疫の力が備わっています。必要以上に恐れるのではなく、その力を信頼すること。そして、体を追い込むような無理な生き方をしないことが大切です。
大内晃一先生のコメント
熱が出るということは、体が病原菌やウィルスと戦っているということです。ストレスによって発熱する場合も、身体のストレス反応として交感神経が働き発熱が起こるわけです。子どもの頃から、発熱のたびに解熱剤に頼る生活を続けていると、低体温を引き起こし、免疫機能を低下させてしまいます。
さらに、筋肉は身体を動かす役割の他、熱産生に大きく関わっているので、運動不足による筋力低下にも気をつける必要があります。
また、常時、エアコンによる身体の冷却は、自律神経機能の失調をもたらし、体温調節機能が乱れてしまう可能性があります。日頃より、体温を上げて体の抵抗力を弱めない暮らし方を心がけることが大切です。
「福田ー安保理論」とは、交感神経と副交感神経の偏りが血流と白血球(免疫)のバランスに影響し、その結果として炎症・痛み・しびれ、アレルギーなどの症状が現れる、と捉える理論です。この理論では、病名の説明よりも「病気がどう成り立ち、どう回復へ向かうか」を重視します。冷え・過労・ストレスを減らし、温める/軽く動く/よく眠るなどで自律神経のアンバランスを調整し、回復しやすい条件を日常で整えていきます。
安保徹写真
安保徹(あぼ・とおる)
東北大医学部卒。新潟大学教授として自律神経と白血球(免疫)の関係を研究し、血流・体温・ストレスと免疫を生活環境から発信した免疫学者。2016年12月逝去。
大内晃一(おおうち・こういち)東京理科大卒。鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師。福田・安保理論を学び、新潟大学大学院修了・博士(医学)。東京医療福祉専門学校・鍼灸マッサージ教員養成科学科長。
大内晃一(おおうち・こういち)
東京理科大卒。鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師。福田ー安保理論を学び、新潟大学大学院修了・博士(医学)。東京医療福祉専門学校・鍼灸マッサージ教員養成科学科長。

(取材・文 高橋利直 協力 内野孝明)