「100歳人生」時代の生き方のコツ

50歳を超えて年齢より老けて見える人、若々しく見える人がいます。
その差は、どこにあるのでしょうか。50歳を超えて若々しく生きている人のユニークな生き方を、シリーズで紹介していきます。

 皆さんこんにちは。ほんの木の高橋です。現在、61歳です。私が55歳の時、創業代表の柴田さんが、急性脳梗塞で他界しました。一時期体調が悪く入院していましたが、病状が治り自宅療養を経て、医師からは来週から職場復帰の許可が出ていた矢先の、突然の事態でした。
 訃報を聞き気持ちはどん底にまで落ち込みました。しかし、それから、おかげさまでまわりの大勢の方に支えられたからこそ、今の私、そしてほんの木があります。

こんな私の生き方が少しでも参考になれば・・・・

 私には50代半ばで、それまでの生き方がガラリと変わる出来事が2 つありました。一つは、ほんの木創業者、柴田さんの死です。もう一つは、25年間一緒に暮らしていたパートナーとの離婚です。当時私には中学三年生15歳と大学受験を控えた18歳の二人の息子がいました。そして、男三人の生活が始まったのです。
 しばらくは会社をストップさせないことと、子どもたち二人を育てることだけに専念しました。そして、もの

ごとを「今やらなくてはならないこと」「今やらなくてもいいこと」の二つに分けました。いわゆる「断・捨・離」です。
 具体的には日常生活では家事、会社では仕事をやりきる、ことです。今になると、「よくできたなぁ」と思うこともありますが、限られた時間のなかで、やるべきことが明確になっていると案外できるものでした。
 朝出勤前には、夕食の仕込みをして帰宅後、すぐに料理ができるようにする。食後の休憩をすると体が動かなくなるので、洗濯は夕食後すぐにする。寝る前に、明日の仕事の段取りを確認してから寝る、などです。

50代だからできた

 そのときの難局を乗り越えることができたのは、50代だったからだと思います。当時は、まだ体力にも自信がありましたし、判断力や決定力も社会経験で身についていました。また、周囲にも頼りになる仲間がいたので、わからないことは信頼できる仲間に助けてもらいました。
それでもできないことは、くよくよせずあきらめました。

生涯自立を目指していくために

 振り返ってみて、61歳の今、充実した日々を過ごすことができているのも、50代半ばに人生の決断を迫られたからだと感じています。今の私の周囲の60代、70代以降の人たちを見ても、やはり早いうちに、理由はともあれ人生を決断した人は、今の生活に楽しみを確立しているという点で共通しています。
 そういう人たちのなかには、見た目に10歳も、20歳も若々しい人がいて、びっくりさせられることもあります。

50代は人生のターニングポイントとなる重要な時期

 でも、どんなに見た目が若いとはいっても、50代後半を過ぎると、人生の頂点は過ぎているという事実は否めません。50代は人生においてターニングポイントとなる非常に重要な時期です。
 会社に勤務している人の場合、50代になると「定年」というゴールに向けたカウントダウンが始まります。子どもを持っている人は、家庭によって多少の差はあっても、「子離れ」が現実になってくる時期です。また、「親の介護」がリアルなものとなるのも50代です。

明日のことは誰もわからない

 人生が80年や90年あるというのは、あくまでも平均寿命から見た一つの目安に過ぎません。実際には、すべての人が10年後、1年後、いや明日生きているのかどうかさえわからないまま毎日を過ごしています。病気でなくても、東日本大震災のような巨大な自然災害に、またいつおそわれることがないとも限りません。
 当たり前のように平穏に過ぎている1日が、どんなにありがたいものであるか。特にこれから年齢を重ねれば重ねるほど、1日の重さが身にしみて感じられるようになるものです。そう考えると、無為に過ごすのはもったいない、できるだけ楽しく幸せに過ごしたいという気持ちが強くなるはずです。

これからの時代は、困ったときはお互いさま

今まで私たちは、成長すること、拡大することを目指してきました。しかしコロナという時代を避けては前に進めません。そんななか、いったん立ち止まり、大切にしたい事をじっくりと考えてみたいのです。
 前々号のDMで紹介しました「小さな暮らし」もその一つです。その記事を読んだ方から早速お問い合わせをいただきました。ささいなことですが、そんなお手伝いをすることができました。
 これからも、お客様との信頼関係をもっと深めて行きたいと思っています。ほんの木との関わりから、何か人生を楽しく生きるためのヒントが一つでも得られたならば、これほどうれしいことはありません。

 


高橋利直

1959 年生まれ。大学では工学部電子工学を専攻。1984 年大卒後IHI に入社。火 力発電所の制御設計に携わる。1986 年3 月にIHI を退社。4 月から頭とお金を提供してくれた創業者柴田さん、体と汗を提 供した私、他1名でほんの木設立の準備が スタート。1986 年6 月に、株式会社ほん の木創業。2003 年より代表取締役。



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