ロゴほんの木

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「ナイスエイジング」のすすめ|【人生の幸せは後半にあるシリーズ①】

帯津三敬病院名誉院長
帯津良一

私は今年、90歳になります。振り返ってみると、自分の人生は60代から本格的に始まったように感じます。若い頃は東大の空手部で汗を流し、麻雀をし、バーで飲み歩く毎日でした。勢いはありましたが、「幸せを味わっている」という実感は、今ほど強くはありませんでした。

60代に入ると、体力も知力も、そしてお酒の量も、若い頃とあまり変わりませんでしたが、ものごとの味わい方が深くなりました。女性の色気のような、若い頃には見過ごしていたものに心を動かされるようになったのも、この頃です。

私が頼りにしているのが、貝原益軒の「人生の幸せは後半にある」という言葉です。年齢を重ねることは、若さを失うことではなく、幸福を受け取る器を大きくしていくことだと思うのです。だから私は「アンチエイジング」という言葉があまり好きではありません。老いと闘うのではなく、「ここまで来たか」と受け入れたうえで、愉快に抵抗する。その生き方を、私は「ナイスエイジング」と呼んでいます。

老化を敵視するのではなく、人生の自然なプロセスとして抱きとめる。そのうえで、自分なりの養生を工夫し、生と死をひと続きのものとして統合していく。そうして初めて、人生の後半にこそ備わっている深い幸せが、少しずつ姿を現してくるのではないでしょうか。

(取材 高橋利直)

帯津先生気功

帯津先生と高橋さん
帯津先生(右)と当社、高橋。18年ぶりの再会です。

帯津良一 プロフィール

東大医学部卒の医師。外科医としての経験を土台に1982年に埼玉・川越で帯津三敬病院を開設、2004年には池袋に統合医療の拠点(帯津三敬塾クリニック)も立ち上げた。西洋医学に漢方・気功・食事などを重ね、「医療と養生の統合」を目指すホリスティック医学を提唱。NPO「場の養生塾」などで“いのちの場”を整える暮らし方を伝え、日々の気功を欠かさず現役医師とともに講演を続けている。

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