ほんの木流 健康やり直し1年計画|第5回
― 未病と予防医療の視点から ―
手足の冷えが特に気になる季節がやってきました。
心と体のつながりから見つめ直して解決できないか。そんな仮説から冷え改善を考えてみました。
冷えは「心と体のバランスのサイン」
冷えは、多くの人が日常の中で感じる身近な不調です。検査をしても原因がはっきりしないことが多く、薬や治療だけではなかなか改善しないこともあります。冷えは、昔から万病の元と言われ、心と体のバランスが乱れているという体からのサインです。
体の温かさを保つには、自律神経や血流、筋肉、ホルモンなどが関係しています。そしてそれらは、感情やストレスの影響を強く受けています。たとえば緊張や不安が続くと、体は”がんばるモード”になり、血管が縮んで手足が冷えやすくなります。反対に、深く息を吐いてリラックスすると、”休むモード”が働き、血のめぐりがよくなります。つまり冷えは、体だけでなく、心の状態を映す反応でもあるのです。
冷えとの〝対話〞が改善のきっかけに
冷えをやわらげるには、ただ温めるだけでなく、「どうして冷えるのか」を考えることが大切です。どんなときに冷えを感じるか、どんな気分のときに体がこわばるかを思い出してみましょう。自分でも気づいていない緊張や、抑えてきた感情が、体の冷えとして表れていることがあります。
たとえば、怒りや悲しみを我慢しすぎると、守るように体が硬くなり、血の流れが悪くなります。感情を否定せず、「そう感じているんだな」と受け止めることで、少しずつ体もゆるみます。冷えは”敵”ではなく、自分の心と体をつなぐサインです。その声に気づくことで、改善への糸口が見えてきます。
暮らしの中で体を温める習慣を
冷えの改善には、日々の暮らし方を見直すことも大切です。朝の光を浴びて体のリズムを整える、冷たい飲み物を控えて温かいスープをとる、湯船につかって深呼吸をするなど、そんな小さなことでも、自律神経が整い体の中から温まります。
また、人とのつながりも冷えをやわらげる力になります。誰かと笑い合う、話を聞いてもらう、支え合う。そんな関わりの中で、心も体も自然に温まっていきます。

冷えは、心と体が発する小さな声です。その声を無視せず、ゆっくり耳を傾けてみましょう。そして、日々のリズムを整え、心と体をひとつの存在として感じることに、冷えをやわらげるヒントがあるのだと思います。
私自身は、7月から11月まで毎日、「あったか美人」に入るという実験をしてきました。体を温めることはもちろんですが、
生活の質についても考える良い時間です。それも、あったか美人の効果といっても良いと思います。

(文 高橋利直)

