『真鶴町 美の条例』 自治体消滅時代と自治を問う
『真鶴町 美の条例』 自治体消滅時代と自治を問う

人口減少により縮小を続ける町、真鶴。「美の条例」は町を救えるか?

人口が減少し、自治体消滅の可能性が。全国の地域に向けた実践の手引きとして。

神奈川県真鶴町は人口6,000人ほどの小さな町。海と山に恵まれた自然豊かな土地で、湯河原、熱海、箱根に近く、横浜は通勤圏内だが、消滅可能性自治体に判定された。人口を増やすために町は何をすればよいのか。真鶴町のすぐれた環境を維持し、町を活性化するために根本的に町の「魅力」を増やしていかなければならない。

内容
土地や建物の放置を「自由」としている土地所有権や、土地や建物を「商品」としてしか扱わない経済、「東京一極集中」となっている日本の国土構造をどうするか。
社会全体にいきわたった貧富や社会分断、孤立化をどうするかなど、日本国家の運命に関わるような諸問題と対峙しなければならない。
真鶴町には30年以上前に制定された「美の条例」がある。
「美の条例」はこのような危機に耐え、「消滅自治体」のレッテルをはがして蘇るための力になり得るのか。
本書は「美の条例」の存続をこのような問題意識のなかで解いていこうとした試行錯誤の書であり、これらの問題は日本各地に共通する普遍的なものである。
目次
まえがき
第1章 「美の条例」とは何であったか
第2章 条例の展開
第3章 陰りと衰退
第4章 三木町長が語る「合併と挫折」
第5章 真鶴町のリアル
第6章 地域社会とコミュニティ
第7章 消滅自治体と自治
あとがき
資料
著者略歴


著者について
五十嵐 敬喜(いがらし たかよし) 1944年山形生まれ。
法政大学名誉教授、弁護士、元内閣官房参与、神奈川県真鶴町の「美の条例」策定の中心になった一人。
都市再生、建築紛争などに深くかかわる。
著書に、不当な公共工事などの問題を鋭く描いた『公共事業をどうするか』(共著、岩波新書)、『土地は誰のものか』(岩波新書)、『震災復興10年の総点検』(共著、岩波ブックレット)

三木 邦之(みき くにゆき)
1941年神奈川県真鶴町生まれ。
民間企業、真鶴町職員、真鶴町議員など様々な経験を経て、1990年から2004年まで真鶴町長を務める。
地方自治に大きな一石を投じた「美の条例」を制定し、高度成長期の乱開発を食い止めた。2024年9月逝去。
ISBN
978-4-7752-0156-5
出版年月日
2025年9月12日
判型・ページ数
四六版・380ページ
商品番号 20136

『真鶴町 美の条例』 自治体消滅時代と自治を問う

五十嵐敬喜
三木邦之  編著
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