気候変動の影響は、誰にでも平等なのか?「気候正義」から考える、これからの社会
気候変動による災害や環境の変化が深刻化する今、問われているのは、環境を守ることだけではありません。
温室効果ガスを多く排出してきた国や人々と、深刻な被害を受ける人々。その間にある不公平や格差、そして将来世代の人権をどう考えるべきなのでしょうか。
本特集では、「気候正義」をキーワードに、気候危機の背景にある社会の仕組みをひもときます。若者たちによる気候訴訟や市民の取り組み、誰も取り残さない社会を目指す実践などを通して、問題の本質と変革への道筋を探ります。
気候変動を環境問題にとどめず、私たちの暮らしや社会のあり方と結びつけて考えるための一冊です。
- 内容
- 社会運動 No.464
気候正義の「正義」とは、個々人の主観的な正義感ではなく、社会の制度や構造がどのように公正であるべきかを問うものです。環境被害が、特定の人びとに偏って押しつけられているとすれば、その不公正を明らかにし、是正しようとする考え方です。
東京農工大学大学院農学研究員講師 大倉 茂(本誌より抜粋)
目次
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気候正義入門 (社会運動No.464)
● For Readers
特集の標題に「正義」という言葉を掲げた狙い
Part1 不公正はどこからくるのか
●気候正義入門 東京農工大学大学院農学研究院講師 大倉 茂
●気候正義とシステム・チェンジの実現を 国際環境NGO FoE Japan 気候変動・エネルギーチーム 吉田明子
Part2 人びとが動き始める
●火力発電から転換せよ! 人権侵害を訴える若者たち 若者気候訴訟
明日を生きるための若者気候訴訟原告 川﨑彩子
●国を相手にした初の裁判に挑む 気候正義訴訟
弁護士法人アーライツ法律事務所代表弁護士、一般社団法人JELF(日本環境法律家連盟)理事長 島 昭宏
●誰も取り残さない社会へ 一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事 稲葉 剛
●移民たちとともに生きる社会へ 一般社団法人 Fridays For Future Sendai 代表理事 鴫原宏一朗
●韓国・京畿道「気候行動・機会所得」の挑戦
城南市民会議 運営委員長、市民セクター政策機構客員研究員 崔 珉竟
●民主的な解決を目指し気候市民会議で政治を動かす
つくば・市民ネットワーク代表 永井悦子/つくば・市民ネットワーク事務局長 織田伸子/
つくば・市民ネットワーク、茨城県議会議員 うの のぶこ
●生活クラブ2030行動宣言が目指すもの 生活クラブ連合会専務理事 山本江理
●2026年のCOP31は、どうなるのか
●日本社会の気候変動問題に対する認識の低さ
書評
●『パレスチナを破壊することは、地球を破壊することである』 矢野克子
●『未来のために今日行動する』 やない克子
連載
●「カンパーイ!」を世界のことばで 第五回 作家・イラストレーター 金井真紀
キンシャサから13000キロ パーティーの夜は更けて
●韓国の社会的協同組合のいま ⑨ 株式会社異路(IRO) 上前万由子 今日の行動社会的協同組合
連載 客員研究員コラム
●ボトムアップ民主主義の時代 第11回 政治学者 岡田一郎 中立的な有権者は「新しい政治」が好き?
●ネット最前線・観測記⑬ 外国人人権法連絡会事務局次長 瀧 大知
北海道・パキスタン人ヘイト、「共生」を塗りつぶす「憎悪」
連載
●『韓国協同組合運動100年史』を巡る連続学習会⑤の報告 歴史対話がひらく東アジアの平和
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著者について
前田和記(季刊『社会運動』編集長)
大倉 茂
吉田明子
川﨑彩子
島 昭宏
稲葉 剛
鴫原宏一朗
崔 珉竟
織田伸子
うの のぶこ
山本江理
矢野克子
やない克子
金井真紀
上前万由子
岡田一郎
瀧 大知
ISBN
978-4775201633
出版年月日
2026年10月16日
判型・ページ数
A5判・144ページ