子ども、生活困窮者、障がい者、外国人
コロナ下、テレビや新聞では報道されない厳しい現実に直面している人びとの様子をレポートします。生活が維持できなくなっても「自己責任」だからと切り捨ててしまう日本社会を問い直します。
マイノリティや弱者の状況は決して他人事ではない。根底にある問題の構造を捉
え、今後、制度や社会をどう変えるべきかを提起する。
- 内容
- 社会運動 No.440
いじめや痴漢でも被害者が責められる社会。コロナ禍も同様だ。この非常時にあって最初に生活に行き詰ったのは、
家賃を払えず生活保護の申請も拒否された人々。虐待を受け、路上をさまよう少女たち。仕事を失った外国人労働者
たちである。果たして、彼ら彼女らに降りかかった災難は他人事だろうか?
菅首相は「国の基本は『自助・共助・公助』である」と宣言した。
「まずは自分で解決せよ、家族や地域社会に頼れ。国を頼るのは最後だ」というわけだ。
マイノリティや弱者の状況は決して他人事ではない。誰でも、いつ地震や洪水の被害者、身よりのない高齢者や病人、生活困窮者になるかわからない時代だ。
根底にある問題の構造を捉え、今後、制度や社会をどう変えるべきかを提起する。
目次
特集 コロナ下のマイノリティ 子ども、生活困窮者、障がい者、外国人
●FOR READERS 誰も助けてくれない社会になる
●家族の序列と女性
●「ステイホーム」と少女たち
●コロナ感染拡大下の外国人労働者
●「新しい生活様式」と視覚障がい者
●生活困窮者とハウジングファースト
●外国につながる高校生の困難
●性風俗で働く女性たちの現実
●これからの食糧危機
●メディアと大阪府知事
●ヘイトと日本社会
エッセイ
●齋藤 陽道(写真家)
●結城 幸司(アイヌアートプロジェクト代表)
●栗田 隆子(文筆家)
各地の生活クラブから
●フードバンクかながわ
●生活サポート基金
●西東京・ワーカーズまちの縁がわ「木・々」
●ちば市民活動・市民事業サポートクラブ
●生活クラブ生協・埼玉 飯能支部
連載
●韓国語翻訳家 架けられた橋の上に佇む 第5回
「あなたに」の「タニ」だけ残った歌謡曲のこと
●悼みの列島日本を語り伝える第17回
75年後の広島 原爆と軍都の記憶
著者について
井戸 まさえ(元衆議院議員会)
仁藤 夢乃(Colabo代表・社会活動家)
鈴木 江理子(国士舘大学文学部教授)
藤野 喜子(全日本視覚障害者協議会総務局長)
稲葉 剛(つくろい東京ファンド代表理事)
角田 仁(東京都立一橋高等学校主任教諭)
宮本 節子(ばっぷすスーパーバイザー)
柴田 明夫(資源・食糧問題研究所代表)
松本 創(ノンフィクションライター)
安田 浩一(ノンフィクションライター)
齋藤 陽道(写真家)
結城 幸司(アイヌアートプロジェクト代表)
栗田 隆子(文筆家)
斎藤 真理子(韓国語翻訳家)
室田 元美(ライター)
ISBN
978-4-7752-0127-5
出版年月日
2020年10月15日
判型・ページ数
A5判・172ページ