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 判型・ページ数:A5判・182ページ
 出版年月日:2019年4月15日
 ISBN:978-4-7752-0116-9

学校がゆがめる子どもの心
「道徳」教科化の問題点

商品番号 20214
社会運動 No.434
市民セクター政策機構
¥ 1,100 税込
小学校、中学校で実施された「道徳の教科化」。 その問題点を検証し、これから私たちにできることを考える。
ココがヘンだよ日本の学校

150年間、変化なし?日本の学校制度

日本の学校はかなりヘンだ。昔、私が義務教育を受けていた頃は、「普通」と思っていたけれど。
朝礼、運動会、制服など画一的な行事や制度を、外国人に話すと不思議がられる。
そもそも現代の日本の学校制度は、1872(明治5)年に始まった。「徴兵令」発布の前年である。
「富国強兵」政策の一貫であり、「国を強くするためには国民に教育を施すことが重要である」と考えた明治政府によって、
軍隊的な制服や儀式、上下関係、個人より集団を重視する教育方針が取り入れられた。
その本質は、いまもあまり変わっていないのである。

広がる「ブラック校則」

1980年代には管理主義教育に対する批判が起きて90年代になると、校則の見直しや緩和が進んだ。
ところが結局、細かな規制は残されてしまい、子どもたちの個性を抑制する方針は変わらなかった。
最近では、『ブラック校則』(注1)という本が話題である。「厳しい校則は昔の話だろう」「いまの子どもたちはのびのびと
過ごしているのだろう」といった世間の印象とは反対に、厳格なルールや指導が、以前より増加しているらしい。
例えば、「女子生徒の下着の色を検査」「日焼け止めやリップクリームの禁止」「生まれつきの髪を黒く染めさせる」等々、
髪型・服装等に関する細かな管理は強化され、下着の色の指定など、昔はなかった校則も広がっているという。

「教育勅語」の復活!?

さらに問題なのは、校則による「外見」の管理だけでなく、子どもの「内面(心)」まで指導する動きが進んでいることだ。
それが昨年、小学校から始まった「道徳の教科化」である。
17年には「森友学園」が運営する幼稚園で、子どもたちが教育勅語(注2)を朗唱していた映像がテレビで報道されて驚いたが、
その直後の3月31日には安倍政権が、「(教育勅語を)憲法や教育基本法等に反しないような形で教材として用いる
ことまでは否定されることではない」という答弁書を閣議決定したのである。
誰が進めているのか?

ただしこの事件は突然、起きたわけではない。
そもそも2000年代になると保守主義的な教育改革論が強まった。2006年に発足した第一次安倍政権では「教育基本法」が
変更され、2012年からの第二次安倍政権で「特別の教科 道徳」の実施が打ち出されたのである。
「この道しかない」と主張する安倍政権の下、教員の力は弱まり、教育はさらに管理的な傾向を強めている。
いま、学校で何が起きているのか。「特別の教科 道徳」とは何か。毎日の生活と仕事に追われている、お母さん・お父さんたち
にこそ知っていただきたい。

注1 荻上チキ・内田良著、東洋館出版社2018年
注2 「皇室・国家のために身を捧げよ」と子どもたちに教え込ませた「教育勅語」は1889(明治22)年に発布されたが、戦後の
1948(昭和23)年に失効が国会で確認されている。
目次

特集 学校がゆがめる子どもの心 「道徳」教科化の問題点
●さて、今回の特集だ
●〈年表〉道徳の歴史

I  道徳、教科書、学校のいまを知る
●FOR READERS ココがヘンだよ日本の学校
●道徳教科書には何が書かれているのか
●「中断読み」で道徳教科書を無力化する
●大阪「維新」体制下、学校教育に競争原理が持ち込まれた
●〝もの言わぬ教員〟が増えてしまった理由

II  道徳「教科化」の背景を考える
●道徳教育の歴史と「教科化」の危うさ
●安倍政権が進めた道徳の教科化
●教科書づくりの舞台裏

III  これから私たちにできること
●教科書採択で市民ができること
●主権者、民主主義の担い手を育てる教育を
●公立小・中学校教科書の採択手順
●歴史はこうしてゆがめられる
●道徳教育をゲームとしてデザインし直す
●「道徳教育」ではなく「シチズンシップ教育」を

連載
●韓国語翻訳家の日々 子育てはつづくよ 第7回
 イ・ランのことを話そうと思う
●悼みの列島 日本を語り伝える 第11回
 原爆、強制労働 長崎が記憶する戦争
宮澤 弘道(公立小学校教員)
平井 美津子(大阪府公立中学校教諭)
前屋 毅(フリージャーナリスト)
池田 賢市(中央大学文学部教授)
広田 照幸(日本大学文理学部教授)
吉田 典裕(日本出版労働組合連合会教科書対策部事務局長)
伊藤 望東子(公正な教科書採択を求める大田区民の会世話人)
藤沢の教科書・採択問題にとりくむ会
北 宏一朗(歴史を学ぶ市民の会・神奈川)
藤川 大祐(千葉大学教育学部教授)
リヒテルズ 直子(教育・社会研究家)
斎藤 真理子(韓国語翻訳家・ライター)
室田 元美(ライター)