憲法とは何か？現行九条を、そして新九条をいま改めて考える時。
戦争への道を繰り返さないために、今こそ「私たちは九条をどうするのか」を徹底的に議論すべき時。憲法を改めて考える。
集団的自衛権の行使を容認する解釈改憲が閣議決定され、護憲派の間でも議論が起きている。歯止めとしての新九条案、現行九条の維持こそが歯止めとなるとの主張。私たち一人ひとりが主権者として意見を持つ契機になりうる1冊。
- 内容
- 社会運動 No.425
驚くことに、朝日新聞(2016年9月7日朝刊)が報じた世論調査によれば、憲法改正に「賛成」「どちらかと言えば賛成」の
賛成派42%、「どちらかと言えば反対」「反対」の反対派が25 %、「どちらとも言えない」中立派が33%と、賛成派が反対派を
倍近く上回っていた。しかも改憲賛成派の多くが、第一に「憲法九条の改正を求める」という結果だった。
将来、国民投票が行われた場合、「どちらとも言えない」中立派の意思がどのように変化するかが、「九条」の命運を決める。
戦争への道を繰り返さないために、今こそ「私たちは九条をどうするのか」を徹底的に議論すべき時に来ている。
しかし、「憲法とは何かを考え、自分の意見を持ち、他者と議論すること」は、容易でない。
さらに、中立派にも響き、賛同を得られる言葉や論理を持つためには、どうしたらよいのだろうか。
その契機とするための試みが今回の企画です。
目次
特集 STOP THE WAR！ 護憲派による「新九条」論争
●FOR READERS 護憲派が九条を議論する場を作りたい
●憲法九条を巡る「解釈改憲」の歴史
●「新9条」を創る
●国民投票は九条を甦らせる
●憲法は魔法の杖ではない
●改憲の中身こそ議論すべき
●九条は立憲主義の原理を示す
●九条を巡る基本用語集
連載
●悼みの列島 日本を語り伝える 第2回
花咲く南房総に戦跡を訪ねて
●おしどりマコの知りたがりの日々・レッツ想定外! 第5回
社会運動には笑いの技術が有効でしょ
道場親信さんが託してくれたもの
『「戦後日本の社会運動」と生活クラブ』刊行によせて
著者について
想田 和弘（映画作家）
今井 一（ジャーナリスト）
伊藤 真（弁護士）
辻元 清美（衆議院議員）
杉田 敦（法政大学教授）
室田 元美（ライター）
おしどり マコ（芸人・記者）
ISBN
978-4-7752-0098-8
出版年月日
2017年1月15日
判型・ページ数
A5判・136ページ
