老後をどこで暮らすか、自分らしい最期を考える

気がついたら一人暮らしになり、貯蓄が尽きることは誰にでも起こりえる。そういう事態が起きる前に、どうしたらよいかを考える。

在宅でケアが受けられず、金銭的にも余裕のない行き場を失った高齢者の増加。正規の老人ホームより利用料の安い「無届けホーム」が増えているという。安心して入居できる、自立した生活が送れる、地域の中で役割をもって暮らせる、などの様々な施設を紹介。

内容
社会運動 No.431
「無届けの老人ホームが急増している」
その背景には、在宅でケアを受けられず、金銭的にも余裕がなくて、行き場を失った高齢者が増加していることがある。
そのため、正規の老人ホームより利用料が安く、身寄りのない高齢者を受け入れいている「無届けホーム」が増えているのだ。
取材に応じた経営者は、「こうした施設がなければ、高齢者の行き場がない実情を知ってほしい」と言う。

届け出しない理由としては「消防設備の設置が困難。建築基準法が満たせない。手続きが煩雑。」など。
(一般財団法人高齢者住宅財団の調査による)

長い老後を迎えるにあたり、自分の生活設計を考えている人は少ない。そもそも健康状態や家族関係は自分の期待通りにならない。
気が付いたら一人暮らしになり、貯蓄が尽きることは誰にでも起こりうる。老後をどこで暮らすか、「終の棲家」選びは大きな選択。

笑顔と明るさに満ちた立派な設備の有料老人ホームの広告が巷にあふれている。しかし、必要な入居費用は、一時金に加えて
月30万円程度。負担できる人は少数だろう。今後はますます一人暮らしや認知症の高齢者が増える。もっと定額で入居できる施設が必要だ。
目次
特集 年金一人暮らし高齢者に終の棲家はあるのか

Ⅰ 自分らしい最期を考える
●FOR READERS 老後破綻の時代における「無届けホーム」という「光」
●見守りとサポートがあれば、自分らしい住まい方はもっと拡がる
●超高齢多死社会で最期を迎える場所を考える
●なぜ認可を受けずにグループリビングを開くのか
●「年功賃金と貯蓄による老後」モデルからの転換へ

Ⅱ 自立をサポートする住まい
●自由・安心・つながりのある「21世紀の長屋」
●ドヤをリノベーションした山谷のケア付き宿泊施設
●自分たちが作った理想の住まいに役所の「お墨付き」は不要
●地域で暮らすための応援拠点
●介護保険制度の枠外の経験を生かして高齢者の新たな寄宿舎を

Ⅲ 終活用実践ノート
●一人暮らし高齢者が自分らしい「最期」を迎えるために―エンディングノートの書き方
●介護施設の基礎知識 いざという時、あわてないために
●施設選びは「看取り」に対する姿勢を見る―幸せに死ぬために必要なこと

連載
●韓国語翻訳家の日々 子育てはつづくよ 第4回
「ママ虫」と罵られた女性が書いたベストセラー小説
●悼みの列島日本を語り伝える 第8回
読谷、摩文仁で考えた、沖縄戦のこと
著者について
小川 泰子(社会福祉法人いきいき福祉会理事長)
荘司 輝昭(立川在宅ケアクリニック院長)
井上 肇(特定非営利活動法人結いのき専務理事)
後藤 道夫(都留文科大学名誉教授)
サポートハウス和
山友荘
グループリビングえんの森
生活クラブ風の村 きなりの街すわだ
ループリビングCOCO結いのき・花沢
羽場 真美 藤井 智子(ワーカーズ・コレクティブ生活クラブFPの会)
松浦 恵理子(認定NPO法人 市民シンクタンクひと・まち社事務局長)
たくき よしみつ(作家・作曲家)
斎藤 真理子(韓国語翻訳家・ライター)
室田 元美(ライター)
ISBN
978-4-7752-0112-1
出版年月日
2018年7月15日
判型・ページ数
A5判・156ページ
商品番号 20211

【431号】年金一人暮らし高齢者に終の棲家はあるのか

社会運動 No.431
市民セクター政策機構
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