漢方・薬草の専門家が「あったか美人」の効果を徹底分析

生薬を豊富に含む入浴剤「あったか美人」は誰でも手軽にできる健康美容法です。

清水真由美さん 薬剤師(神奈川県横浜市在住 45歳)
小さいころから私自身、身体が弱かったことから東洋医学に出合い、漢方を体感していました。以来、漢方の道を志し薬剤師になりました。一人一人の自然治癒力をより高めて健康になるアドバイスや身体の悩みにお答えし続けて20年が経ちました。

 入浴剤「あったか美人」には、当帰、川きゅう、陳皮、黄柏など、10種類の和漢薬に用いられる生薬が配合されています。これらの生薬の薬効成分は内服すれば胃や腸で吸収されます。生薬の持つ独特の香り、芳香成分は呼吸によっても吸収され、皮膚呼吸によって皮膚からも吸収されます。

 また、入浴剤としてお風呂のお湯に溶け出した薬効成分は皮膚に作用して温浴効果を高め血液の循環をよくしますし、皮膚の表面を覆いますので、保温効果、保湿効果があり、身体を冷えから守り、肌の潤いを保ち、乾燥を防ぎます。

 人間の身体は温めてあげることがいちばん大切なことで、それに生薬の薬効成分の作用が加わって相乗効果をもたらします。身体が温まり、血管が拡張して血流がよくなると身体のすみずみの皮膚や内臓をはじめとする器官や細胞に酸素や栄養物が届けられ新陳代謝が活発となり、肌の若返り効果もあります。また、肩こりや腰痛などの筋肉痛、関節痛は冷えで筋肉やケン、ジンタイなどの結合組織が緊張し、収縮しているから起こります。

 薬湯入浴による鎮静効果はこうした筋肉やケン、ジンタイを弛緩させますので、こりや痛みは緩和します。体を温め、汗をたくさん出すと、血液中の塩分(塩化ナトリウム)、尿素、尿酸、脂肪など、有害疲労素や老廃物が排出され、血圧をさげ、糖尿病、動脈硬化の予防、腎臓の働きの手助けにもなります。

 また、「あったか美人」に使われている生薬には外用剤として消炎、殺菌、止血作用を持つ成分が多量含まれています。

 これらの成分が直接傷口や筋肉、細胞に働きかけ、打撲傷、打ち身、くじきなどの痛みを緩和し、切り傷、やけどなどの化膿を止め、細胞を活性化して回復を早くしますし、肌の炎症部分に侵入する皮膚病の病原菌やカビ類を殺菌して皮膚病の感染を防ぐ作用をます。

生薬を豊富に含む入浴剤「あったか美人」は心の緊張を解く

 そして、芳香成分を含んだ湯気は鼻や喉の粘膜、気管支に付着した花粉やタンを洗い流し、芳香成分が炎症を抑え、気持ちを落ち着かせます。また、この香りは自律神経に作用し、緊張を解いて心身をリラックスさせます。

 ところで、「あったか美人」に使われる生薬は一般に薬草農家で契約栽培されたり、天然物として採集され、集荷された薬草は、薬品問屋、加工業者、製薬会社と、流通を経るたびに受け入れ試験として、日本薬局方に定められた生薬としての主成分の定量値を検査され、それに合格したものだけが生薬として認められ取り引きされます。

 この検査は各問屋、加工業者、製薬会社にそれぞれ義務づけられており、出荷される際にはこの試験データが必ず添付されます。そして薬品メーカー、入浴剤メーカーでは検査済みの生薬を使い薬品や入浴剤を製造するわけです。

 市販の入浴剤を製造する場合には医薬部外品として厚生省の製造承認、製造許可が必要で、かつ製品には各製造ロットごとに成分の検査が義務づけられ、その検査結果は定期的に所轄する各県の薬務課に届け出なければなりません。生薬を豊富に含む入浴剤「あったか美人」もこうした何重もの厳しい検査を経て商品となるわけです。

(登場者は仮名。お住まい、年齡等記事内容は取材当時のものです)